歯並びは装置より前が大切|お口ポカン・口呼吸から考えるMFTの基本
歯並びを整える正しい順番|矯正装置より先に大切なこと
「歯並びをよくしたい=矯正装置」と思われがちですが、
実はその前に整えておきたい大切な土台があります。
歯科衛生士として小児矯正に関わる中で強く感じるのは、
お口まわりの機能を整えないまま装置だけ使っても、後戻りしやすいということ。
特に子どもの歯並びは、
生まれつきだけでなく、毎日のクセや成長の影響を強く受けます。
① まずはお口まわりの状態を知ることから
歯並びを考えるとき、最初に見るべきなのは
歯そのものではなく、お口まわりの環境です。
まず確認したいのは、こんなポイントです。
・普段、口がぽかんと開いていないか
・姿勢が悪く、猫背になっていないか
・唇を閉じるのがつらそうではないか
・舌がいつも下に下がっていないか
・口呼吸が習慣になっていないか
これらはすべて歯並びに影響する要素(口腔周囲筋低下のサイン)です。
根本原因を知らないまま矯正装置を使うと、
見た目は一時的に整っても、成長とともに崩れてしまうことがあります。
まずは原因は何か?という根本原因を知ることが大切です。
② 必要なところだけ筋肉を整える(MFT)
お口まわりの筋肉は、
使い方にクセがあると、歯を内側・外側に押し続けてしまいます。
そのため、必要に応じて
・舌の体操(舌を自由自在に動かす)
・舌の正しい位置(スポット)
・唇を閉じる練習
・頬を使うトレーニング
・あいうべ体操
などを行い、低位舌や口唇の力の弱さを改善していきます。
これは「たくさんやる」ことより、
その子に必要な部分だけ継続して行うことが大切です。
③ 鼻呼吸の練習も重要なステップ
口呼吸が習慣になっている場合、
いきなり「今日から鼻で呼吸してね」と言っても、うまくできません。
・まずは鼻が通る環境を整える
・短時間から鼻呼吸を意識する
・腹式呼吸トレーニングを取り入れる
この順番を踏むことで、
無理なく鼻呼吸に近づいていきます。
鼻呼吸は、
歯並びだけでなく、睡眠・集中力・免疫にも関係する大切な機能です。
④ 必要な場合にマウスピースを使う
筋肉や呼吸の土台を整えた上で、
必要に応じてマイオブレースやT4Kなどの補助的なマウスピースを使用します。
これは「歯を無理に動かす」ものではなく、
正しい成長をサポートするための補助という位置づけです。
⑤ 最後に矯正装置という選択肢
ここまで整えても、
歯の位置そのものを動かす必要がある場合には、
矯正装置が選択肢になります。
最初から装置ありきではなく、
必要なときに、必要な矯正装置を使うことが重要です。
この順番を守ることで、
・後戻りしにくい
・成長に沿った矯正
・機能的に安定した歯並び
が可能になります。
歯並びが整うと、むし歯リスクも下がります
歯並びが整うと
・歯磨きがしやすい
・汚れがたまりにくい
・むし歯や歯肉炎のリスクが下がる
といったメリットがあります。
見た目だけでなく、お口の健康そのものに直結します。
呼吸は「姿勢・集中力・健康」にも関係しています
お口まわりの筋肉や正しい鼻呼吸は、
歯並びだけでなく、次のようなことにも影響します。
・姿勢が安定しやすくなる
・呼吸が浅くなりにくい
・睡眠の質が下がりにくい
・集中力を保ちやすい
「歯並び=見た目の問題」ではなく、
子どもの成長全体に関わることなのです。
MFTは見た目を劇的に変えるものではありません
MFT(口腔筋機能療法)は、
短期間で歯並びが劇的に変わるものではありません。
しかし、
・将来の矯正の効果を高める
・矯正後の後戻りを防ぐ
・奥歯の崩れを防ぐ
といった、とても重要な役割があります。
まとめ:まずは「歯を動かす前の土台づくり」
歯並びを整えるために大切なのは、
・いきなり矯正装置に頼らない
・お口まわりの筋肉と呼吸を整える
・その子に合った順番で進める
ことです。
見た目だけでなく、
むし歯になりにくく、健康につながる歯並びを目指すために、
まずは「お口の土台づくり」から考えてみてください。
「※トレーニングの効果には個人差があります。骨格や鼻の疾患が疑われる場合は歯科医院へご相談ください」
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