こどもの「呼吸」と全身の深い関係。腹式呼吸で育てる健康な体と綺麗な歯並び
まずはこちらを一読していただくと理解が深まります。→お口ポカンと口呼吸
「正しい呼吸って、体にどんな良いことがあるの?」
疑問に感じている方いませんか?
大人も子供も、呼吸には、質の良い呼吸というものが存在します。
実は、お子さんの「呼吸のしかた」ひとつで、歯並びや将来の健康、さらには集中力まで変わると言ったら驚かれますか?
今回は、意外と知られていない「腹式呼吸(ふくしきこきゅう)」の大切さと、お家でできるトレーニングについてお話しします。
1. 「腹式呼吸」と「胸式呼吸」って何が違うの?
大きく分けて、呼吸には2つの種類があります。
- 腹式呼吸(ふくしきこきゅう) 横隔膜(おうかくまく)を上下させて、お腹を膨らませる呼吸です。深く、ゆったりとした呼吸になります。
- 胸式呼吸(きょうしきこきゅう) 肋骨を広げて、胸を膨らませる呼吸です。肩が上がりやすく、浅く速い呼吸になりがちです。
お子さんが赤ちゃんの時、お腹をぽこぽこ動かして寝ていたこと記憶にありませんか?「腹式呼吸」は、赤ちゃんの時から既に習得しているはずの呼吸なのです。ですが、成長の過程で、3歳頃からお腹と胸を同時に使う胸式呼吸になります。本来であれば、この腹式呼吸と胸式呼吸を使い分けることができればよいのですが、いつのまにか睡眠中でも浅く速い呼吸(胸式呼吸)の子どもが多くなりました。(呼吸様式が睡眠中の認知機能に与える影響については後日掲載予定です)
2. ママに知ってほしい「腹式呼吸」のすごいメリット
腹式呼吸ができるようになると、お子さんの体に嬉しい変化がたくさん起こります。
- リラックス効果: 自律神経が整い、寝つきが良くなったり、情緒が安定しやすくなります。
- 酸素がたっぷり届く: 深い呼吸は脳や体に十分な酸素を届け、集中力アップに繋がります。
- 姿勢が良くなる: 体幹が安定し、猫背の予防にも役立ちます。
3. 「鼻呼吸」と「舌の位置」が腹式呼吸のカギ!
ここが歯科衛生士として一番お伝えしたいポイントです。 舌が正しい位置(上の前歯の裏のスポット)にあり、鼻で呼吸(鼻呼吸)をしていないと、質の良い深い腹式呼吸はできません。
お口が開いて「口呼吸」になると、呼吸は浅くなり、どうしても胸式呼吸(肩を上げる呼吸)になってしまいます。 舌の位置を整え、口呼吸を改善することは、正しい呼吸を身につけるための第一歩なんです。口呼吸の詳細はお口ポカンを参考にしてみてください。
4. お家で楽しく!腹式呼吸トレーニング法
「さあ、お腹で息をして!」と言っても、こどもには難しいことなんです。こどもはお腹の力の入れ方がわかりません。まずはお腹への意識付けから始めましょう。ここで、遊びの中で自然に身につく方法をご紹介します。
- お腹にぬいぐるみを乗せて「スヤスヤごっこ」 仰向けに寝て、お腹の上にお気に入りのぬいぐるみを乗せます。息を吸った時にお山のようにぬいぐるみをゆっくり持ち上げ、吐きながらゆっくり沈める練習です。お口は閉じて、舌はスポットに、鼻で呼吸を忘れずに。
- 長〜く「ふーっ」とシャボン玉遊び ゆっくり長く息を吐き出すシャボン玉や吹き戻し(ピロピロ笛)は、腹式呼吸の絶好の練習になります。
5. まとめ:目指すのは「呼吸のコントロール」ができること
最後に大切なお話をします。 「24時間、常に腹式呼吸でいなきゃ!」と神経質になる必要はありません。
運動している時は自然と胸式呼吸になりますし、場面に合わせて使い分けられるのが理想です。 私たちが目指すのは、「必要な時に、必要な分だけ、深い腹式呼吸をしっかり使える体」を作ってあげること。
まずはリラックスタイムに、ママも一緒にお腹を膨らませて深呼吸してみることから始めてみませんか?
むし歯ゼロ育児について、全体像から知りたい方は
▶︎ トップページ「むし歯ゼロ育児」も参考にしてください。
「※トレーニングの効果には個人差があります。骨格や鼻の疾患が疑われる場合は歯科医院へご相談ください」


